自意識朦朧

Simple Lifeを妄想するライフログ

【書評】死亡フラグが立ちました!:七尾与史

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古本屋の一期一会を大切にしてます

ミニマリストを目指すなら電子書籍が当たり前な昨今、いまだに馴染めず本はもっぱら紙が好きです。

しかも購入はほぼ古本屋で作者には1円も入らないという不届き者だったりします。

本屋で面白そうな作品を物色しては、古本屋やメルカリで探したり…(汗)

でも古本屋でたまに出会う表紙や巻末の紹介だけでときめいちゃう瞬間が好きなんですよ。

 

ワゴンセールでの邂逅

出会いは本屋の店先にある100円のワゴンセール。

値段の安さと相まってファーストインプレッションでのトキメキがあるので利用します。

完全にタイトルと表紙デザインによるジャケ買いです。

作者はまったく知らなかったんだけど、巻頭の作者紹介は「第8回『このミステリーがすごい』大賞の隠し玉(編集部推薦)でデビュー」というまるで「密かなブーム」のように期待されてんだかどうだかわからない感じが好感触でした。

死をコントロールする殺し屋

タイトルの死亡フラグって言葉は、登場人物の死を予感させる伏線のこと。
この戦争が終わったら結婚するんだ」「ちょっと外の様子を見てくる」「わしは一人で部屋にこもる」などなど。「あっこいつ100パー死ぬな」ってやつです。

内容は「死神」と呼ばれる伝説の殺し屋の正体を追うライターとターゲットを軸とした謎解きという体です。

この死神の殺しの手口が神がかり的で、狙われると24時間以内に偶然の事故で亡くなるという殺人であること自体なしにするという凄腕。

映画「ファイナル・ディスティネーション」って知ってます?

被害者のとったあらゆる行動が最終的に被害者自身に致命的な事故を引き起こすという演出は得も言われぬ恐怖感があった。

死神はこの風が吹けば桶屋が儲かる的な連鎖をコントロールするのである。

どうだ怖そうだろう。

ラノベに近い読みやすさ

でもご安心あれ。

映画では逃れられない運命として描かれていたが、こと人がそれをやろうとすると入念な調査に地道な仕込みと、どんだけ手間かけとんねん!が見えてくるので怖さなどありません。

どちらかといえばラノベ的な設定の分、読みやすく軽いタッチで読めます。

事故死に見せかけるのにターゲットにジョーカーのカードを送っちゃうというお茶目っぷりや、ターゲットを暗殺するため、身辺を徹底的に調査し、どのような事態が起きても対応できるように想像できるあらゆる場所に罠をはる。

ドッキリ番組のスタッフのような努力家な殺し屋を頭に描くともうコメディです。