どっぷりGyaoにハマり中
動画配信サービスは数あれど、Gyaoの魅力はレンタルビデオ店でも忘れ去られているような懐メロ的名作がちょいちょいでてくるところ。
その昔、香港映画ブームというのがありまして。
火付け役はブルース・リーのカンフー映画。次世代のジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、サモ・ハン・キンポーから本格化し、ジャッキー主演作品が大手映画館でバンバン上映していた黄金時代。
そのブームの最中『香港ホラー』というジャンルが登場しました。幽霊やサイキックなど日本や欧米のホラーとは違う雰囲気が魅力だったんですが、ここで登場したキョンシーというキャラクターが受けて一つの流れを作ったわけです。
ゲームや漫画キャラでもちょいちょい出てきます
今の子って知ってんの?キョンシーは吸血鬼とゾンビを合わせたようなクリーチャー。
基本は死んだ人間ってことでゾンビですが、吸血鬼のように牙と爪が生え人を襲います。噛まれた人間も毒が回り最終的にキョンシーに。
これだけだと、まあ誰にでも思いつきますが、キョンシーをキョンシーたらしめるのが独特の動作。
死後硬直によって肘膝の関節が固まっているので、両手を伸ばし、飛び跳ねながら移動します。
そして面白いのが、道士という職業の人がお札を使ってキョンシーを使役できるところ。
元々は死体を効率よく運搬するために死体に動いてもらうという原理らしいんですが、お札が取れれば暴走して人を襲い出すいうリスキー過ぎる商売なわけで。
お札次第で敵にも味方にもなる。
この駆け引きのドタバタが他のホラー作品になく、新しかったんですよ。
香港エンターテイメントの満漢全席
キョンシー自体はホラーですが、ジャンル的にはホラーコメディになります。
子どもが初見で見るにはなかなかの怖さですが、当時の香港映画は大筋以外のところにコメディ、お色気、アクションと目いっぱい詰め込むエンタメの満漢全席といった味付けなので万人受けのマイルドな作品になります。
加えて、多少の設定は現場の雰囲気に任せるというおおらかな制作で、キョンシーもいつの間にか普通に歩いたりと自由度が高い(爆)
このゆるさと人命軽視のアクションを是非堪能していただきたい。
残念ながらGyaoでは公開終了してしまったので、次見ることができるのはいつになることやら。
もうテレビでもレンタルビデオ店でも見かけないのよね。
ある意味レア作品かもしれません\(^o^)/